駅舎を宿泊施設として再利用したい|宿泊施設化の進め方と成功のコツをご紹介

駅舎を宿泊施設として再利用したい|宿泊施設化の進め方と成功のコツをご紹介 おもしろい
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地方の魅力を活かした観光施設として、廃駅となった駅舎を宿泊施設へ再利用する取り組みが注目を集めています。

鉄道の歴史を感じさせる建物を活用することで、地域ならではの個性を演出できる点が大きな魅力です。

そこで今回は、駅舎を宿泊施設として再利用する際のポイントや成功事例をご紹介します。

歴史を活かした駅舎リノベーションの魅力

廃線や廃駅となった駅舎には、鉄骨造や木造など堅牢な構造と共に、当時の意匠や雰囲気が色濃く残されています。こうした建物を活かして、宿泊施設や飲食店としてリノベーションする事例が各地で見られます。

熊本県では、大畑駅の旧保線員詰所を「囲炉裏キュイジーヌ LOOP」としてフレンチレストランに転用する事業が2018年に開始されました。矢岳駅では旧駅長官舎を古民家ホテル「星岳・月岳」として2019年にリノベーションし、宿泊客に非日常的な体験を提供しています。

北海道では、元鉄道員の富岡達彦さんが天塩弥生駅跡地に昭和の駅舎を再現し、2016年から「旅人宿 天塩弥生駅」として営業していました。

これらの施設では、駅舎の外観や構造をそのまま残しながら、現代の宿泊ニーズに応える設備が整えられています。また、レールや枕木といった鉄道の建材をそのまま活用することで、インテリアの一部としてノスタルジックな雰囲気を演出しています。

再利用に必要な安全性と行政対応

駅舎を宿泊施設に再利用する際には、建築基準法の適用や土地所有者、自治体との調整が欠かせません。特に鉄道施設を別用途に転用する場合、安全対策や用途変更に関する法的な対応が求められます。

車両をホーム上に保存する場合は、レールや車止め、分岐器といった鉄道施設の管理も重要です。多くの施設では、老朽化した枕木をコンクリート製に交換するなど、長期保存を見据えた保守作業が行われています。

さらに、安全対策としては、柵やステップ、転落防止ネットの設置、案内表示の整備などが一般的です。

福島県の旧国鉄日中線熱塩駅では、駅舎やホームを「日中線記念館」として再活用し、桜の名所として地域貢献を果たしています。このように、駅舎の再利用では歴史的価値の保存だけでなく、安全性や地域との調和も重要なポイントになります。

まとめ

駅舎を宿泊施設として再利用する取り組みは、鉄道遺産を次世代に継承しつつ、地域観光を活性化させる手法として注目されています。

歴史を感じられる空間に現代的な設備を加えることで、快適性と話題性の両立が可能になります。

観光施設や宿泊拠点としての駅舎再活用は、地方創生を支える有効な選択肢といえるでしょう。

この記事を書いた人
面白い家探偵団
鈴木 正則

大手資材メーカーの建築資材販売業務で年の2/3は国内外を飛び回っていますww
業務上、国内外の住宅メーカーと取引があり、仕事で見聞きした面白い家や、
デザイン、そして変わった生活に関する情報をプロの視点で紹介します。

-----------------------■ プロフィール ■-----------------------
某大手資材メーカー兵庫支店 建築資材販売部で課長頑張ってます
保有資格:二級建築士・資材管理士
受賞:海外事業支援功労賞・社内イノベーション最優秀賞
趣味:海外旅行・ツーリング・ボクシング
好きな言葉:夢なんて見るもんじゃない語るもんじゃない
      叶えるものだから by 安室 奈美恵
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