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こんにちは、鈴木です。
今回は、津波に強い家についてお話ししたいと思います。
海に近いエリアの家に住んでいる方々にとって、津波はとても恐ろしいものであり、その対策は必須です。
震災で発生した津波が多くの尊い命を奪ってしまったように、津波は常に警戒を怠ってはいけない自然災害のひとつなのです。
そこでこの記事では、まず津波について知ることから始まり、津波に強い家づくりを目指すための対策や日本での津波に対する取り組み、さらに津波被害がもし出てしまった場合の保険などについても解説しています。
甲子園口駅周辺に新築戸建てやお引っ越しを考えている方にとっては海が近いエリアなので、この記事を参考に津波に強い家を目指してみてはいかがでしょうか。
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まずは知ることから、津波の特徴
昔の言い伝えには、「津波が来る前に必ず引き潮が来る」といったものがあります。
しかし、実際のところは引き潮が発生せずに突然津波に襲われてしまう場合もあるのです。
津波は、深海5,000m地点で飛行機の速さと同じ時速800kmというスピードで伝わります。
海面に近づくにつれて速度は落ちますが、陸地に達してもなお時速36kmの速さを保ち、とても走って逃げきれるものではありません。
第一波のあとにも続けて津波が押し寄せる場合も多く、後続波の方が大きな波になることもあります。
一度逃げきれても、また高い波がやってきてしまう可能性もあるのです。
「津波シェルター」とは?
このような津波への対策のひとつとして、屋上に津波シェルターを設置する方法があります。
洗面器をお風呂に沈めると、洗面器の中に空気が残って浴槽の水位は上がりません。
この原理を利用することで、シェルター内に大人4人が約8時間生存可能な空気を確保することもできます。
屋上ドアと耐水スチールドアの二重扉で、船舶用を使用しているため内部は密閉されています。
津波シェルターを設置する場合の価格は?
このような頑丈なシェルターは、必要性は十分に理解できていても費用がネックになってしまう場合もあります。
新築で家づくりをする場合に、会社によっては25万円ほどプラスすると設置できるケースがあるようです。
これで万が一の災害が起こってしまったときの安心が手に入るなら、検討する価値は大いにありますね。
なぜ津波が来た場所にまた家を建てる?
2011年、東日本大震災で大きな津波被害がありました。
私たち日本人は大規模な災害を目の当たりにしながらも、海岸沿いに新築物件を販売している不動産会社もあります。
一度津波が来た場所に、また家を建てる人もいます。
津波が来た場所や海岸沿いに家を建てるのは、どういう理由があってのことでしょうか?
もちろん事情は人それぞれですが、考えられる理由を調べてみました。
「自分は大丈夫」と思っているから
大災害が起きても、遠くに住んでいる人にとっては他人事であったりします。
「自分はきっと大丈夫だ」と思っているからこそ、災害地にまた家を建ててしまうことが考えられます。
自分の土地があるから
自分の土地があり、そこに愛着があれば、また家を建てて住むことがあるでしょう。
賃貸住宅に住んでいたとすれば、「そこは大津波があったよ」と聞いて気軽に引っ越せるかもしれません。
しかし、自分の土地となったらどうでしょう?
売却も難しい土地であれば、そこに家を建てるしか選択肢がないのかもしれません。
家にいる時に津波がくると分かったら?
津波がくることが分かった時は、どのように対処すべきなのでしょうか?
以下のポイントを押さえて、津波から逃げる方法を紹介します。
すぐに避難する
もし家にいるときに津波の情報がわかったら、とにかくすぐに避難することが重要です。
「一人で逃げるなんて…」「家族が心配」と判断が遅れると、津波があっという間に到達してしまいます。
とにかく自分の命を優先し、近くの高台に逃げましょう。
高い場所に避難する
避難すべき高台は「3階以上」です。
東日本大震災の津波調査によると、助かった人が避難した平均階層は2.9階でした。
一方、亡くなった方の平均階層は1.7階だったそうです。
とにかく高い場所、建物なら3階以上を見つけて避難しましょう。
徒歩で逃げる
また、逃げる時は「徒歩」で逃げることです。
遠くの安全な場所に行きたいと思うかもしれませんが、東日本大震災では渋滞のせいで多くの人が逃げ遅れました。
車で避難するのは危険なのでやめましょう。
非難が間に合わない場合
もし、家にいて避難が間に合わない時は、鉄筋コンクリートの建物の最上階へ避難しましょう。
木造の建物や川沿いは危険なので、近寄ってはいけません。
津波で家が流されたらどうなる?
もし、津波で家が流されてしまったらどうなるのでしょうか?
様々な観点から調べてみました。
被災者の体験談
まず、東日本大震災で家族が家ごと流された人のお話です。
- メリメリバリバリと家が壊れる音の中、波の流れにほんろうされていた。
- いったん流れが止まったが、今度は引き並みで家が回転し、壊れながら海の方へ引かれて行った。
- 次の津波で陸の方に流され、何かに引っかかって止まった。
いつも防災マップを意識していたとのことですが、災害は想像もつかない恐ろしい事態を引き起こすことがわかりますね。
住宅ローンの対応
次に、住宅ローンについてです。
津波で自宅が流される被害を受けた場合、返済中の住宅ローンは残ってしまいます。
そこで、平成28年4月から「自然災害債務整理ガイドライン」が創設されました。
これにより、ローンの減額や免除を受けられるようになりました。
津波対策!防災グッズは最低限コレを用意しよう
津波の被害から生き延びるために、防災グッズを用意しましょう。
津波の災害に備え、必要な防災グッズは以下の通りです。
その他にも、あると便利なアイテムがありますが、最低でもこれだけ用意しておくといいでしょう。
家族の人数や性別、乳幼児や高齢者がいるかどうかでも、持ち出し品の種類が変わります。
津波の被害を想定し、水に浮くタイプのリュックで防災グッズを用意するといいでしょう。
津波対策!津波が来た時に必要な持ち物は?
防災グッズ一式を持とう
津波が来た時には、何を持って避難すると良いのでしょうか?
地震や台風などのどんな災害時でも、持ち物には先ほどご紹介した防災グッズ一式を目安にすると良いでしょう。
長靴は避けてひもの付いた靴を履こう
そして、津波が来るときにもっと大事なことは、避難時の服装です。
津波の際、長靴で避難は厳禁です。
長靴は水がしみこみにくい構造のため、内部に水をため込んで重くなり、移動に苦労してしまします。
脱げやすく転倒の危険性もあるため、避難時の靴はひもの付いた滑りにくいものがおすすめです。
リュックで両手を自由にしよう
そして、持ち物を入れるバッグはリュックにします。
両手を自由にし、悪路でも避難しやすいようにしておきましょう。
そしてできるなら、水に浮く防水リュックを持つといいです。
万が一体が流された時にも、命を守ってくれるかもしれません。
日本の津波対策の取り組み
東日本大震災の教訓を踏まえ、日本では津波対策に取り組んでいます。
国土交通省は、津波防災地域づくりに関する法律を平成23年12月に成立させました。
内容の一部は以下の通りです。
- 津波浸水想定の設定
最大クラスの津波で想定される浸水の区域と推進を都道府県知事が設定する。 - 津波災害警戒区域の指定
「津波災害警戒区域」=イエローゾーンでは、警戒避難体制の整備、「津波災害特別警戒区域」オレンジ・レッドゾーンでは、土地利用規制。 - 推進計画の作成
津波防災地域づくりを推進するために市町村が作成する、ハード・ソフト施策を組み合わせた総合ビジョン。 - 津波防護施設の整備
津波災害を防止・軽減するために有用な施設の指定、津波避難建築物の容積率規制の緩和など。
日本が国を挙げて、津波対策の様々な取り組みを行っています。
私たち自身も日頃から津波のリスクを理解し、逃げられるように対策しておきたいですね。
津波で家が被災したらどの保険で補償される?
地震保険が適用される場合
津波で受けた住宅の損害は、地震保険で補償されます。
被害例として、地震による津波で自宅が流されたり、土砂崩れによって津波が起きて床下浸水したといったものが支払い対象となります。
損害の程度による保険金の違い
地震保険では、「全損」「大半損」「小半損」「一部損」損害の程度を分類しており、損害の程度によって支払われる保険金が変わります。
例えば、家が流された場合は「全損」にあたり、時価額の全額が支払われます。
そのため保険金が支払われる際は、鑑定人が個別に損害の大きさを調査するのが一般的です。
東日本大震災での例外措置
しかし、東日本大震災では、津波などで壊滅的な被害を受けた地区にある契約を、すべて全損と認定する例外的な措置をとりました。
そして、地震発生から4ヶ月ほどで9割の保険金支払いを終えました。
地震保険の加入率は国内全体で23%ですが、加入者の多くにとって助けになったことでしょう。
「津波に強い家」を目指そう!
近年はより自然災害の頻度も増え、被害が甚大になりつつあります。
家づくりの際に、デザインやインテリア選びに時間をかける方は多いと思いますが、ぜひ住宅の構造や防災備品などへも意識を向けてほしいと思います。
家族を守ることのできる、津波に強い家に住んでいる安心感はとても大きなものです。
まとめ
今回は、津波に強い家づくりの重要性をお伝えしました。
自然災害の発生は予期できるものではありません。
いつ降りかかった場合でも対応できるよう、防災への意識を高めておきましょう。
帰る場所、落ち着ける場所は人それぞれ。
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