こんにちは、鈴木です。
今回は、趣向を変えて日本の海上生活に関する話題をお届けします。
皆さんは「家船」という言葉を聞いたことがありますか?
家船(えぶね)とは、昔の日本の海上漂流漁民の総称で、文字通り家と船を一体化させたような船で暮らしていた人々のことです。
家船は、日本各地の沿岸部に存在していましたが、特に西九州や瀬戸内海を拠点にしていました。
今回は、そんな家船の概要や歴史、特徴について紹介したいと思います。
家船(えぶね)とは?
家船とは、漁業を営むために海上に住む人々のことで、1970年代まで瀬戸内海に存在していました。
家船は、一般的な漁船とは異なり、まるで浮かぶ家のようでした。
陸上に土地、家を持たない家船は家族含めた全員が船の上で生活を送っていました。
漁で得た魚介類を周辺の農村の農作物とぶつぶつ交換をしており、正月や盆などの祭事に根拠地に集まり結婚式をおこなっていました。
家船の歴史
家船の起源は諸説あり不明ですが、13世紀の巻物にも描かれていることから鎌倉時代中期から後半には既に存在していたことが伺えます。
家船という呼び方は差別的な意味合いでも使われていました。
その要因には、秀吉政権時に協力をしなかった者たちが家船になったと言われており、徳川幕府時代には国民として数えられていなかったともあります。
そのため、家船が足を踏み入れることを禁じていた場所陸地もあったようです。
だから彼らは土地に根付くことが出来ず、移動を繰り返して生活を送っていました。
明治時代以降も、家船は日本各地で見られましたが、第二次世界大戦後から高度経済成長期にかけては、漁業の近代化や陸上への移住などにより急速に減少しました。
現在の日本で彼らを見ることはできません。
家船の特徴
家船に住む人々の文化は、陸上とは違う文化でした。
家族単位で船があり、子供も同じ船で生活を送ります。
しかし、子どもが大きくなれば結婚をし自分たちの船を持ちます。
兄弟がいる場合は、長男は船を出てますが両親の面倒を見るために末子が育った船を継承します。
そうして年老いた両親の面倒をみます。
そうした家族単位の船の小船団が構成され、漁を指定ました。
まとめ
今回は、日本の海上生活をしていた家船(えぶね)という昔日本にいた漁民について紹介しました。
家船は、日本の歴史や文化に深く関わっている人たちであり、その生活は多くの苦難や喜びを含んでいました。
現在では現役の家船を見ることはできませんが、その存在は私たちに貴重な日本の歴史やメッセージを残してくれていると思います。
皆さんも、ぜひ家船についてもっと知ってみてくださいね。
それでは、また次回お会いしましょう。
鈴木でした。