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「海のある地域で生まれ育って、いつかは地元に戻りたい」「海の近くに住むことに憧れている」という方は少なくないでしょう。暮らし方や暮らす地域を考えるのと同時に、その地域でどんな仕事に就くかも大切です。
海のある地域ならではの仕事といえば、漁師です。
そこで今回は、一般的な陸上の家での暮らしとはまったく違う、漁師の漁船での暮らしについてご紹介します。プライベートな時間はあるのかどうか、また風呂事情はどうなっているのか、マグロ・カニ漁船それぞれでの年収などもご紹介しています。
武庫之荘駅周辺でマンションや戸建て、土地をお探しの方や、海が身近にある暮らしに憧れている方は、選択肢の一つとしてぜひ参考にしてみてください。
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漁船ではどんな暮らしをしている?
漁師の漁船での暮らしは、基本的に複数人での共同生活です。
目的の漁場や漁の仕方によって、海で過ごす期間や人数、船員の役割が異なります。
ここでは、国内で約1週間かけておこなう底びき網漁と、海外で1年ほどにもなることがある遠洋まぐろ延縄漁を例に、それぞれの暮らしをご紹介します。
まず、国内の底びき網漁の場合は、船長や船員など8~10人で乗船します。
漁場に着くまでは道具の手入れなどをおこない、漁場に到着すると網を海に下ろし、約1時間後に引き揚げ、魚などを選別します。
これを約1週間繰り返しています。
生活面では、生活するのに必要最低限の家具や家電は揃っており、食事を作るのは当番制となっています。
寝室はベッドが1人1つ割り当てられますが、仕切りはベニヤ板1枚で寝るスペースが狭い船もあるようです。
一方、海外まで遠征する遠洋まぐろ延縄漁では、20~23人が乗船しますが、そのうち日本人は6~7人で、外国人の漁師とともに漁をします。
漁場に着くと、延縄を海に投げ入れて、引き揚げ、魚などの選別と絡まった縄の修復などの作業もおこないます。
漁場が広く作業に時間がかかるため、1回の漁で12時間ほどかかります。
1回の漁で1日が終わるような漁を1年ほど続けるため、船の燃料や食料を補給するために、海外の港に入ることもあります。
船内は、休憩できるスペースや食堂など、用途に合わせた部屋があり、船員の寝室にはパソコンや本などの私物を持ち込めるほど余裕があるようです。
また、コック長がいるため船員が料理をしなくても食事が用意されます。
ひとくちに漁師と言っても、このように漁の仕方によって、生活に違いがあるのですね。
プライベートな時間はあるの?
ご紹介したどちらの漁も、1日中忙しそうなイメージを持ちますが、船員にプライベートの時間はあるのでしょうか。
国内でおこなう底びき網漁では、網を引き揚げる約1時間と休憩時間が、船員の自由時間となります。
海外まで行くこともある遠洋まぐろ延縄漁では、日常的には漁に使う道具の点検や整備、船内の掃除などがないときが自由時間となるようです。
また、海外の港に寄るときは、船員で交代しながら買い物を楽しむ時間もあります。
マグロ漁船の風呂事情は?
遠洋漁業の多いマグロ漁船の船員は、お風呂はどうしているのでしょうか?
一般的には、海水風呂に入り、上がり湯に真水を使うことが多いようです。
湯船が海水で、シャワーが真水である船も結構あるようです。
船によって搭載される造水装置が違い、中にはしょっぱい水が出てくる船もあるのだそうです。
少し前は、「漁の間お風呂は我慢」ということがあったようですが、最近では毎日お風呂に入ることができる船も多いです。
1年間のマグロ漁船で食費・光熱費が無料、Wi-Fiもあったりして、年収500万円程度と、充実した漁船生活を送っている人がいます。
日本の漁業は高齢化と人手不足が深刻化しているため、若者向けにマグロ漁船のイメージチェンジを狙っているようです。
カニ漁船の年収はどのくらい?
漁師の年収は、近海漁業か、遠洋漁業かで年収が変わります。
近海漁業の場合、年収は200万~400万円となっていて、海の上で長時間過ごすことはありません。
一方遠洋漁業の場合、年収はおよそ600万円~800万円になります。
ただし拘束時間が長く、200日ぐらいは海の上で過ごす生活になります。
漁師の中でも、カニ漁師は年収が高いと言われ、自営業になれば1,000万~1,500万円の年収になるのだそうです。
他の漁師と年収を比較してみましょう。
- カニ漁師:年収1,000万~1,500万円
- マグロ漁師:年収800万円~1,500万円
- カツオ漁師:年収700万円~1,200万円
- イカ漁師:年収900万~2,000万円
カニ漁船では2年後以降歩合が加算され、年収が上がっていくそうです。
マグロ漁船はどこまで行くのか?
遠洋漁業のマグロ漁船は、どこまで行って漁をするのでしょうか?
遠洋漁業は、排他的経済水域の200海里以内の海域で行われます。
1海里は1,852mのため、200海里はおよそ370kmとなります。
領海は領地から12海里(およそ22km)なので領海の外ですが、許可を得て漁をすることが可能なのです。
ある研究者で、上司の命令でマグロ漁船で漁をした人の経験談よると、北緯3度、東経140度のほとんど赤道に近い場所まで行ったのだそうです。
最寄りの国はグアム、漁場到着は出港から12日後だったそうです。
漁を終えたのは43日後、吐かなかったのは3日間だけだったそうです。
時に上下10mに揺れる船でも、漁師は吐くことがないのだとか。
マグロ漁は、一般人には過酷な環境ですね。
漁師がやばいと言われる理由は!?
漁師の仕事がやばいと聞いたことがありますか?
ここでは漁師がやばいと言われる理由3選をご紹介します。
肉体労働がきつくてやばい
海の上での仕事は命がけです。
海の荒波や体調不良で亡くなってしまう人がたくさんいます。
過酷な環境できつい体力仕事を行うため、漁師がやばいと言われるひとつの理由です。
人手・後継者不足でやばい
人手不足、現役漁師の高齢化という、漁師業界自体がやばいという事実もあります。
先ほどもご紹介したように、若者向けに漁業のイメージアップを図る施策はあるものの、後継者がなかなか増えない現実があるのです。
漁獲量減少がやばい
日本では、昭和59年をピークに、平成に入ってから年々漁獲量が減少しています。
漁獲量の推移を見てみると、1989年(平成元年)には1,191万トンでしたが、2018年(平成30年)は442万トンとなっています。
不漁の原因は、海洋環境の変化や、外国漁船による漁獲の影響などが考えられます。
このままでは漁師という仕事自体がなくなるのでは?と懸念されています。
カニ漁船VSマグロ漁船!多く稼げるのはどっち?
マグロ漁・カニ漁は、「多重債務者の行きつく先」という闇っぽいイメージがある方も多いかもしれません。
それほど稼ぎが多いことは間違いないようです。
先ほどご紹介した漁師の年収を振り返ってみましょう。
- カニ漁師:年収1,000万~1,500万円
- マグロ漁師:年収800万円~1,500万円
どちらも遠洋漁業ですが、マグロ漁は1年間ほぼ毎日海の上で過ごします。
一方のカニ漁は、漁期が11月6日~3月20日(雄ガニ)と決まっており、その間だけ働くことになります。
短期で多くの収入を稼げるのは、カニ漁だと言えます。
ただし、カニ漁は全職業の中でもトップクラスの死亡率なのだそう。
年収の額にも納得です。
過酷な環境とわかっていても一攫千金を狙ってみたい方、漁師生活はいかがでしょうか?
やっぱり漁船での暮らしよりも陸での定住がいい!
ここまで漁船の暮らしの一部をご紹介しました。
漁船で過ごす時間は、漁をおこなうことが中心であるため、暮らしの快適さを求めることは難しいでしょう。
漁船で暮らすためには、共同生活で船員たちと良い関係性を築くことや、体力が必要です。
また、船酔いしづらい体質でなければ、長期間海上で過ごすことは難しいでしょう。
そのため、家では1人になれる空間がほしいという方や、仕事とプライベートを分けたいという方、乗り物酔いしやすいという方には、漁船での暮らしよりも陸上での暮らしが向いていると言えます。
まとめ
本記事では、漁師の漁船での暮らしについてご紹介しました。
漁場が国内か海外かなど、漁場や漁の目的によって漁船で過ごす時間は大きく変わります。
海の近くに住むことを検討されている方は、働き方と暮らし方の両方について、ご自身に合っている形を考えてみるとよいでしょう。
帰る場所、落ち着ける場所は人それぞれ。
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